X101  " Unicorn "
―戦場を駆ける可能性の獣―




ZumA2氏のブログでメタルゴム銃に魅せられ、同時に日本ゴム銃射撃協会とその公式競技の存在を知った。
競技会に参加するにあたり、初心者でも得点をあげることができる高性能機の開発が求められた。

そうして誕生した可能性の獣。果たしていかなる戦果を上げるのか―





・要求性能

・精度が高いとされる瞬間開放式単発
・銃身長270mm以上
・照準が合わせ易いレーザーサイトの搭載
・電源はコストの安い市販乾電池を使用
・スイッチは操作性の良いトリガー半引き


・諸元概要

型式番号 FCW-X101
コードネーム Unicorn
方式 瞬間解放式
装弾数 1
銃身長 275mm
全長 375mm
全高 105mm
全備重量 310g
素材 アルミ、MDFほか
照準器 レーザーサイト
電源 単四乾電池×2
ロールアウト 2013年9月
製作期間 2か月(夏休み)


・各部詳細

機関部も含め、パーツはほとんどがアルミ製。

スライドパーツの上下は例外的に0.5mmステンレス板でできており、トリガーに仕込んだネオジム磁石と反応してトリガーの復帰力を生み出す。

ちなみに一般的なステンレスには磁性はないので少々種類の違うものだったようだ。
機関部構造は、グリフォンシリーズを参考にスライドを介したモノスプリングを採用している。

上述の通りトリガーの復帰にはネオジム磁石を使用している。

写真では写っていないが、トリガー後方にはレーザー駆動用のマイクロスイッチが仕込まれている。
バレルの下側にはスライドギミックが仕込まれており、前方にスライドすることでレーザーのメインスイッチが現れる。

ちなみにスイッチが極小なのは、設計段階で考慮していなかったのを無理やり後付けしたから。

グリップ内には単四乾電池2本を収容する電池ボックスと固定用の機構が所狭しと詰め込まれている。
後方の黒いパネルをスライドすることで電池ボックスが飛び出す仕掛けだ。


マガジンのように電池ボックスを挿入するアクションが楽しめる。
レーザー程度で電池が切れることは滅多にないのだが、電池残量に関係なく出し入れして遊んでいるw
内部の配線はこのようになっている。
狭い空間を縫うように走っているのがわかるだろう。

まさに極限状態w
配線を通すためにインナーフレームはこんなことになっている。
まさに首の皮一枚w

もうこんなもの作れる気がしない・・・


・デザインについて
デザインするに当たっては、銃全体ができるだけ長く見えるようにするため、細く滑らかなシルエットになるよう意識している。
これは28mmと細い銃身に滑らかなラインのトリガーガード、そして前斜したグリップによって達成されている。

結果として機関部全高が制限され、内部構造を圧迫していることは否めないが、流麗なデザインに仕上がったと自負している。

・ユニコーンとは―
ご存じのとおり一角獣である。実はこの生物、優美な見た目に反して凶暴な性格らしい。
スリムなボディに詰め込まれた機能の数々がこのギャップにふさわしいのではないかと。
(もちろんネーミングにあたってはガンダムUCの影響を受けていることは言うまでもないw)





・あとがき
本機によってきつねは初心者とは思えない戦果を上げることができた。
性能的には申し分ないといえるだろう。

しかし製作の遅延によって、大会ギリギリに一気に仕上げを行ったため、仕上がりに一部満足のいかない部分も残っている。
また、その原因にはCADによるデジタル設計で、過度に詰めすぎたことが大きいため、今後は「製作可能な設計」を行う必要がある。


きつね工房はまだ始まったばかり。
今後のさらなる技術向上にご期待いただきたい。
X101 "Unicorn"